入選点数・審査所感

改組 新 第4回日展 (平成29年度) 入選点数・審査所感

入選点数一覧

第1科 日本画 第2科 洋画 第3科 彫刻 第4科 工芸美術 第5科 書 合計
応募点数 446 1,832 126 720 8,457 11,581
入選点数 176 516 85 420 1,028 2,225
うち新入選数 22 41 6 32 268 369

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審査所感

第1科 日本画 審査主任 山﨑隆夫

改組 新 第4回日展は、以前と違い、陳列面積が大幅に縮小される事になった。 審査員一同一人でも多く入選者が出ることを心掛けると同時に、外部審査員3名の先生を迎え、公正、公平を重視し、問題なく入選作を選ぶことが出来た。
まだまだ未完成な作も数多くあるが、未来に可能性のある若い作家にも注目した。 特選は推薦された作から10点を目指して行ったが、結果として今回の特選は9点に決定した。受賞された方は、今後これを糧として日展日本画の前進に向けて頑張って頂きたいものだ。


第2科 洋画 審査主任 佐藤 哲

改組 新 第4回日展から会場が縮小されるため、厳しい審査を予測してか搬入数も減ったが、やはり厳選をせざるをえなかった。審査員は一人でも多くの方を入選させたい気持ちがあったが、とにかく物理的に不可能であり、外部審査員の先生方にも多大な負担をかけることになった。それでも日展の審査に真剣に取り組んでくださったことに、感謝している。
それにしても、応募作品のレベルは高く、内容のあるものが多いと思った。厳しい審査を乗り越えて、入選された方々には祝福を、残念ながら選外になった方には心から激励の言葉を贈りたい。
日展の作品は日本人の心になじみ易い。11月3日から始まる日展に多くの方々が来場し、これらの作品が鑑賞者の記憶に残るものとなることを願っている。


第3科 彫刻 審査主任 能島征二

第三科である彫刻は、日展の草創期の歴史と軌を一にし、明治四十年「文展」として産声を上げ、名称変更や改革を繰り返しながら百十年の節目を迎えた。この歴史の重みに鑑み審査員一同厳正な審査に臨んだ。
一般応募作品はやや減少したが、それでも少子高齢化の中で彫刻に専心する後進に道を開き、若い感性が応募してくれるのはうれしい限りである。多様な素材による現代的な造形感覚の作品が出品された。
このたび日展の展覧会場の縮小や変更などの制約もあったが、鑑・審査は具象彫刻を基本とし、ゆるぎない造形力、作家の内面に宿る造形思考を重視した作品を審査員全員によって評価し、入選作とした。その内初入選は6点であった。
特選作品については各審査員の彫刻観、その理想を反映して、厳格な視点で造形力や表現力を判断基準に優れた質の高い作品十点を総意として決定した。
このたびの審査では、彫刻が本来持っている象徴性や多面的な空間構成を念頭に、会場に見合うよう、厳選されるものとなった。
鑑賞者各位には、歴史ある具象表現を継承してきた日展彫刻の魅力について会場で感じて、心に残ることを期待したい。


第4科 工芸美術 審査主任 武腰敏昭

平成29年度、日展は文展創設以来110年という節目を迎えました。
工芸美術は、時代の流れと共にいろいろな素材も生まれ、現代の生活空間の中でその姿も徐々にではあるが変わりつつあります。又、ジャンルも多く多種にわたり、新しい時代を担う感性溢れる数多くの作品が出品され、大変喜ばしい事であります。
出品数は昨年より14点増で、720点あり、厳正で且つ丁寧な審査を3 審まで繰り返し、入選数は420点、その内、新入選は32点でありました。特選は今を意識した意欲的な作品が選出され、次世代への期待が高まり、楽しみであります。


第5科 書 審査主任 黒田 賢一

この度も外部より3名をお迎えし、審査員20名で公正、公平、透明性を重視して審査に臨みました。応募点数は8,457点。ここ3年は減少傾向にありましたが、本年は55点の増となり、書における日展への憧れの強さを感じることができました。少々の展示面積増がありましたが、入選率は相変わらず12%強の厳選となりました。
審査にあたっては全審査員の合議を重ね、1点1点を丁寧かつ厳正に見ていきました。古典・古筆を根底に宿した格調高いもの、線が充実したもの、余白の美しいもの、新鮮で心を揺さぶるもの等々、日展の書の理念に沿った作品を選び出すことができまし た。結果として選外となった作品の中にも魅力を感じるものも数多く、本当に紙一重であり、来年を大いに期していただきたいと願っています。
特選には、漢字、かな、調和体、篆刻のそれぞれの分野において、特に品格の高いもの、個性豊かで輝きを放つもの、次世代を担うに相応しいもの等、秀作10 点が選ばれました。
我が国の伝統文化として脈々と受け継がれてきた書。その美意識と多様な表現の粋を日展会場から発信できることを、審査員としてうれしく思います。
長期間にわたり審査にあたられた審査員の皆様、ありがとうございました。ご苦労に対し心より感謝申し上げます。