日展では、学校教育との連携、若い世代の鑑賞者の育成を目的とした『鑑賞教育プロジェクト』の一環として、これまでに「小中学生無料鑑賞券」の希望校への配布、「親子鑑賞教室」などの企画を実施してきました。
※現在日展では、継続的に作家と鑑賞者の関わりを考える、日展作家による鑑賞プロジェクトチームが中心になり、普及活動、鑑賞教育、鑑賞のサポートなどを検討、実践しています。
これまでイベントは日展の会期中に限られていましたが、日展会館イベントスペース(台東区上野桜木)の活用によって、年間を通じた普及活動が可能になりました。
2005年からは「夏休み一日Art体験~One Day Art」を開催し、都内に限らず関東近郊からも大勢のご参加を頂いています。
このホームページをご覧のみなさまも、これらのイベントにぜひ親子ご一緒に参加くださいますよう、作家一同お待ちしております。
子ども達が日展作家と作品や素材について「見る、聞く、話す、考える、触れる、作る」ことで、積極的に興味・関心を持って作品に接することができる環境をつくり、年齢を考慮した鑑賞へのアプローチを実践していこうというものです。
岩絵具に関する基礎知識 / 岩絵具の原石の観察 / 実際に岩絵具を指で溶き、麻紙や色紙に岩絵具を用いて描いてみる / 会場で鑑賞
油彩・水彩・アクリルに関する基礎知識 /実際にカンバスを使い、油彩で描いてみる / 会場で鑑賞。日本画と洋画の表現形態や材質、素材などの違いを説明
作品の搬入ルートをたどる / 材質の違う作品に触れる。成り立ちを知る / 作家が小品の制作をデモンストレーションする。本物の素材や道具に触れる / 芯棒と紙粘土で制作体験 / 会場で好きな作品を1点選び、写真撮影、鑑賞カード記入 /「作家へのひと言」より、作家からの返事と写真を後日送付
作品の成り立ちを知る / 制作体験(陶芸または染色) / 会場で鑑賞。素材、技法、制作工程、造形上の特徴を具体的に説明
書の歴史を知る / 好きな言葉を書いてみる / いろいろな書体を体験してみる / 篆刻の用具、用材、制作手順を知る / 自分の名前を石に彫ってみる。自分の作品に押す / 会場で鑑賞
「作品をつくる」体験をし、作品や作家とのかかわりを通して、多様な世界観を学んでほしい ― 日展の芸術文化普及活動です。「作品をつくる」「自分たちで展示する」などの体験をし、制作者、鑑賞者両方の立場から、展覧会というものへの理解を深めます。また、作家の制作の様子を知り、会話をする過程を経て、自分の作品つくりに取り組みます。
持参したモチーフを麻紙ボードに写し、日本画の画材、岩絵の具で地塗りから描く
夏野菜や果物、季節の花などをスケッチ。油彩はキャンバス、水彩は画用紙に描いて作品にサインを入れる
芯棒に麻紐を巻いた人形でポーズを作り、紙粘土で肉付けをする
たたら板に線彫りで文様を入れ陶板を制作。手びねりやロクロを使って身近にある器を造形
予め考えてきたデザインを銅板に写し、鏨や金槌を使いながら彫っていき、クオーツ時計をつける
いろいろな筆・墨の濃淡を試し、色紙に好きな言葉を書く。大きな紙に大きな筆で書いてみる
「小中学生無料鑑賞券」の希望校への配布