文部科学大臣賞
大樋年雄 「神の断崖 2021」
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日展会員
作品情報
第8回日展出品作品
38.5×74.5×26.3
陶
授賞理由
大樋年雄の作品は、石や岩、時には崩れかけた崖、また全く異なっているかもしれないが、炎など、決まった形状を持たないが、この世に存在する基本的な物質のもつ変幻自在さから生まれているように思える。確かにあるのだが、変化する。だからかもしれないが、また作品の形状は、何か作者によって与えられたというよりも、土自らがおのれの形を求めて変幻しているにも見えてくる。この辺りの作者の意図を背後に隠して、素材の特性を生かしていくような仕事は焼物の、ある意味では王道である。むずかしいがそこに挑戦しているところが頼もしい。