理事長ご挨拶

日展110年、作品の力が全て。時代の名作を誇りに思い、過去に感謝して進む。

今年、日展は110年という節目の年を迎えます。毎年、日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書の5部門にわたり1万点以上の応募をいただき、国立新美術館にて約3,000点を展示しておりますが、日展は長い歴史の中でその時代、その時代にすばらしい作品を残してきました。作品の力というのは何よりも、すべてだと思います。それが私たちの誇りでもありますし、大きな力、財産となっております。 日展は美を作って発表する作家集団であり、一人ひとりが純粋に仕事をし、お互いに切磋琢磨し、今年も各作家が一番良いものを出品すべく精進しております。 近年、日展はさまざまな問題をご指摘いただき、組織改革を行い、努力してまいりました。さまざまな指導を受け、それに応えていくのは大変なものでしたが、110年間、先輩の先生方が守り続け、いろいろ残してくださっているものがあって今日まで続けてこれたと思っております。日展のたいへんな試練は私たちの力だけでは乗り切れませんでした。乗り切れたというのは110年の歴史のおかげだと思います。少しも変わらずにずっとすばらしい日展を続けているということは、やはりそういう時代の重みが支えてくれているのだと感じ、改組 新 第4回日展を110年にあたる年に開催できることに感謝の気持ちでいっぱいです。 本来であれば110年として、過去の先生方の作品も披露しなければいけないときですが、この5年間は改革を進めることが第一だと思います。そこで、小規模ではありますが、日展会期前の10月20日より10日間にわたって、銀座の和光にて、日展理事と顧問による「美の魁け―日展の現代―」展を初めて開催いただけることになりました。来年以降も続けて、若い作家を中心にするなど、いろいろ変化をつけて開催できればと思っております。 今年の第4回日展は11月3日文化の日にスタートいたします。過去の偉大な作家たちが築いてきた道を、着実に、さらに発展できますように歩んでまいります。日展を目標に日々制作を重ねてきた全国の作家の作品を、ぜひ多くの方にご高覧いただければと願っております。

公益社団法人 日展 理事長 奥田 小由女